地域医療への決意新た 他【新千葉新聞】
- 2025/3/8
- ニュース

新千葉新聞2025年3月8日発行
地域医療への決意新た

准看護師を養成する学び舍を13人巣立つ
木更津看護学院 72回生卒業式
郷土の医療現場を担う准看護士を養成する一般社団法人君津木更津医師会(会長・天野降臣)が運営する、木更津看護学院(校長・三枝奈芳紀)の令和6年度「71回生卒業式」が6日(木)、同学院3階大教室(木更津市新田)で厳粛に挙行された。
今年度の卒業生は13人(女子11人、男子2人)。
式典には山本史子君津健康福祉センター副センター長、三枝一雄君津木更津医師会顧問、君津地域4市の健康福祉部長、学生の実習先でもある市内外の医療関係機関、保護者なども多数列席して卒業生の門出を祝った。
国歌・校歌斉唱に続き、三枝校長から卒業生一人一人に「おめでとう」の言葉と共に卒業証書が手渡され、在校生からの記念品(花束など)も贈られた。
さらに2年間の学びの中で、成績優秀で他の学生の模範となる学生に千葉県知事賞や各種表彰状も贈呈された。
県知事賞は立野愛乃芽さんで2年間、無欠席・無遅刻・無早退を成し遂げ皆勤賞も受賞した。
そのほかの表彰は県医師会長賞・山崎記念基金賞・君津木更津歯科医師会長賞・君津木更津薬剤師会長賞・優等賞がそれぞれ1人、努力賞を2人が受賞した。
式辞で三枝校長は「医療関係の膨人な知識を2年間で学ぶことは大変困難なことだが、皆さんはこれを見事に成し遂げた。これからが本番。本学院での2年間の学びは大きな力となる。看護の基本は誠の心。今後様々な困難なことに出会うだろうが、信頼される看護師となってほしい」と、エールを送った。
天野会長も「今後はプロの医療人として、患者に寄り添い話をよく聞き、頼られる看護師として成長してほしい」と期待を込め祝辞を述べた。
来賓各氏も、緊急・多様・複雑化する医療現場で学びの成果を生かし、地域医療の充実への尽力を願い、卒業を祝した。
在校生代表・森口愛さん(1年)は送辞で「先輩の学ぶ姿勢を手本に、仲間を大切にがんばります」と誓った。
卒業生代表の小野慎治さんは、福祉施段に勤務しながらもっと医疫の知識を深めたいと57に歳で入学した。
「学びは難しく、厳しく辛かったが、自分の子どものような仲間が応援、励ましてくれた。楽しい2年間たった」などと振り返り、学校関係者や勤務先、医療現場の人々などの応援に感謝し、「これからも頑張ろう!」と仲間に呼びかけ、答辞を述べた。
祝電披露では、千葉県健康福祉部長、木更津市・君津市・富津市・袖ケ浦市の市長、医療機関多数からの電報が紹介された。
木更津看護学院は昭和15年創立の伝統ある准看護士養成校でこれまでに3,000人以上の人材を輩出しており、地域医療を支える重要な役割を担ってきたが、令和7年度末で閉校が決まっている。
能登半島地震災害義援金

成美学園高校かずさ校 木市役所を訪問
成美学園鳥等学校かずさ校の生徒が4日(火)木更津市役所朝日庁舎の福祉部(部長・伊藤昌宏)を訪れ、能登半島地震災害義援金として3,000円を寄付した。
当日は同校の4人が訪問、福祉部福祉相談課の大倉野映子課長に手渡した。
同福祉部では、受け取った寄付金は日本赤十字社千葉県支部へ送金し、千葉県支部から被災都道府県が設置する義援金配分委員会へ送られる。
「人生開拓」の精神で

涙と感動で厳粛な雰囲気に包まれる
拓大紅陵高校卒業式 314人が巣立つ
紅陵学院(理事長・鎌田淳一)拓殖大学紅陵高等学校(校長・森章)の「第45回卒業証書授与式」が、桃の節句に合わせた3日(月)に挙行され、森校長から3年生に卒業証書が渡された。
紅陵学院は、建学の精神「人生開拓」の理念のもと設立48年目を迎えた。
当日は卒業生314人と600人の保護者、来賓14人、後援会役員14人が一堂に集まり、卒業生の門出を祝うことができた。
卒業証書授与では、若い学級担任が、今までの思いを振り返ってか、感極まって生徒の名前を読み上げるシーンがあり、式場内は厳粛な雰囲気に包まれた。
また、卒業生答辞では、卒業生代表の井上愛海さんが、3年間の思い出を淡々と述べていたが、「お父さん、お母さん」への思いを伝える場面では、言葉に詰まり、涙をこらえて最後まで答辞を読み上げ、感動の卒業式となった。
式後の謝恩会も復活し、140人を超える保護者と担任が卒業生の話題で盛り上かっていた。
地域心子どもたちに関わる

一般社団法人「寛傳知(かんでんち)」
齋藤木一小校長も講話 報告会を開く
去る2月28日(金)午後、木更津市中央にある一般社団法人「寛傳知(かんでんち)」で、「地域の子どもたちに関わる私たちの重なり方~学校との連携の可能性~」をテーマに掲げ、2024年度「つながるかんでんち」報告会が開かれた。
寛傳知は、昼間は日替わりシェフが得意料理を手頃な価格で提供する「ワンデイキッチン」、夕方は「子ども第3の居場所」など様々な世代の人々との交流ができる場所を提供している。
今年度は、寛傳知が、日本財団と公益財団法人「ちばのWA地域づくり基金」の支援を受け活動を始めて丸3年となり、多くの地域の人々の拠り所として、認知されつつある。
最初に、代表理事の矢部牧子さんが、今年度4月から利用した子どもの人数や具休的な活動内容を、スライドで紹介しながら説明した。
季節ごとにイベントやものづくりワークショップを行ったが、基本的には子どもたちは放課後「ただいま」と帰ってきたら「おかえり」と出迎えてくれる、スタッフやボランティアの見守りのなか、自由に遊んだり、宿題をしたりする時間を過ごしている様子を報告した。
続いて、地域の学区である木更津第一小学校の齋藤淳校長が、「困難を抱える子どもの現状について」の題目で小学校での現状を報告した。
まず「共生する姿勢を育る」点では身構える前に向き合うことの大切さについて、「特別支援教育」については、その都度、関係職員ケース会議を行い、情報や働きかけ方を共有している、と話した。
また全国的にも問題になっている「不登校」については、なぜ来ないかではなく、逆に「なぜ子どもたちは学校へ来るのか」の視点から「人・時・場」があるからではないか、ではその3つを来られない子どもたちに提供していこうとしているとのこと。
コンピュータゲームの影響で称賛や承認がその場で手に入る時代の影響を受けている子どもたちにとっては、自分の行った行動に対して周りの人間がすぐにその行動を称賛することで、自信を持ち良い行動を絞り返していくのではないかとの話もあった。
(次回に続く)