石棺に石材加工の痕跡 他【新千葉新聞】
- 2021/4/6
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新千葉新聞2021年4月6日発行
石棺に石材加工の痕跡
最新の撮影技術で2か所に人工的くぼみ
木更津の金鈴塚古墳「矢穴」発見は国内初
木更津市長須賀の金鈴塚古墳(千葉県指定史跡)は、古墳時代後期の6世紀末頃に作られた全長90メートルほどの前方後円墳で、横穴式石室と墳丘の一部は千葉県指定史跡、石室の中におかれている箱式石棺=縁泥片岩(りょうくでいえんがん)製、全長約2メートル、幅70センチ、高さ60センチ=は、国の重要文化財に指定されている。
志ではこのほど同古墳の横穴式石室と箱式石棺の3D図を作成するため、最新の撮影技術(3次元形状復元技術、SfM/MVS、対象物を撮影した多数の写真を解析し、その視差を利用して対象物の形状を復元する技術)を用いた他支店写真測量による調査を実施・解析したところ、箱式石棺に「矢穴」と呼ばれる石材分割の痕跡等を新たに発見した。
国内の古墳の石棺で矢穴が発見されたのは金鈴図化古墳が初めてで日本の石材加工技術史を考えるうえで非常に貴重な発見として注目されている。
木更津市では、新たな「木更津市史」編さんを目的に、令和2年6月16日に現地調査を行い、調査成果報告を令和3年3月31日刊行の『木更津市史研究』第4号に掲載して、この快挙を報告している。
今回発見された「矢穴」について、矢穴を用いる石材分割方法は「矢穴具法」と「矢割技法」の2種類があり、「矢穴技法」の日本での明確な事例は12世紀末頃で、箱式石棺の「矢穴」の痕跡は、「矢割技術」に伴うものと考えられている。
また、医師の表面の凹凸を手斧(ちょうな)のような工具で平坦に加工した痕跡も見つかり、昭和25年(1950)の発掘調査で分からなかったことが、最新技術によって初めて明らかになった。
緑泥片岩は、埼玉県秩父郡長瀞町など周辺で算出する石材。
木更津市史編集委員会委員長の杉山林継(すぎやましげつぐ)國學院大學名誉教授は、「今後は、どのようにして北武蔵の地から、これらの石材が運ばれてきたか、そこにはどのような人太が関係していたのか、研究が進めば興味深い」などとコメントしている。
なお、現在「金鈴塚古墳」は、崩落のおそればあるなど危険防止のため、古墳に入ることはできない(復旧工事中)。
また「郷土博物館金のすず」は改修工事のため、休館中(令和3年度中には開館予定)。
書作品『桜狩り』を寄贈
木更津駅前庁舎に掲示 千代倉桜崖氏が市に
書道の群鷗書人会理事長で、毎日書道展審査員などを務める、木更津市の書家・千代倉桜崖氏はこのほど自らの書作品、近代詩文書『桜狩り』(縦57cm×横178cm)を木更津市に寄贈した。
駅前庁舎市長応接室で行われた「寄付採納式」には、千代倉桜崖氏と妻・美和さんが来庁。
木更津市からは渡辺芳邦市長、田中幸子副市長、高澤茂夫教育長(当時)、岩埜伸二教育部長(同)などが出席して敬意を表した。
木更津市への5作品目の寄贈となった今回の作品『桜狩り』~春の風に舞う桜~は、大田山が桜色に染まる力強さと、華麗さを表現し、2019年の毎日書道会「現在の書新春展(セントラル会場100人展)」に選抜出品した作品。
渡辺市長は、「早速駅前庁舎に掲示させていただき、広く市民の皆さんに披露したい」などと感謝した。
千代倉桜崖氏は、木更津市の名誉市民である書家・千代倉桜舟氏(祖父)に師事。
桜崖氏は様々な要職を担うとともに、木更津市など地元の魅力を発信する書作品を多数全国店などに出品しており、木更津市及び君津地域の知名度向上、観光振興、書道芸術振興等にも大きく寄与している。
ワクチン11便目
成田空港に到着
5日午前、米製薬大手ファイザー社製の(新型コロナに対応する)ワクチンを積んだ全日空機がベルギーから成田空港に到着した(ファイザー製ワクチン輸入は11便目)。
1瓶から6回接種できる計算では、198万9千回分で過去最多の量になるという。
全日空はこれまで使っていた機体よりも大型のものに変えたため、貨物の許容量が増えたという。
木更津市3、君津1人感染
3日県発表コロナ 県内感染3万人超え
県によると3日、君津地域では新たに木更津市で3人、君津市で1人の新型コロナウイルス感染が確認された。
新規感染者は次の通り。
①推定感染経路②検査確定日。
【木更津市】
▽50代会社員男性①不明②1日
▽50代アルバイト女性①同居家族②2日
▽20代無職女性①同居家族②2日
【君津市】
▽60代医療関係女性①不明②2日
地元4市の3日現在の累積感染者数は、木更津市が458人、君津市が149人に増え、袖ケ浦市184人、富津市59人は変わらない。
千葉県内では4日、1人の死亡と124人の感染が判明した。
4日現在の県内の累積感染者は、3万人を超え30053人、死者は575人になっている。
「竹の子ご飯」の作り方
木更津市内公民館で講師 大井雄一さん提供
木更津市内の公民館などで料理教室の講師を務めている、三心庵・大井雄一さん(41)=木更津市高柳在住=提供の《旬を生かして、すぐ作れる簡単レシピ》は、市内の公民館だよりなどに掲載され、話題になっている。
今回紹介するのは、春を感じさせてくれる『竹の子ご飯」の作り方。
生竹の子は下処理が大変だが、「身近なボイル竹の子を使用しても美味しく作れます。たけのこが出回る時季になったら一度は食べたい一品、ぜひ試してみて下さい」と多いさん。
作り方は次の通り。(4人分)
【材料(分量)】
▽米(2合)
▽ゆで竹の子(約150グラム)
▽油あげ(2分の1枚)
▽木の芽、絹さや(あれば少々)
▽だし汁(約300ミリ)
▽醤油(大さじ2.5杯)
▽みりん(大さじ2.5杯)
【作り方】
▽米はといで水に浸しておく。(浸水時間は20分~1時間ほど。その後ざるにあげる。進水させることで、米に火が通りやすくなり、ふっくら美味しい竹の子ご飯になる)
▽竹の子は、穂先は繊維に沿って5ミリ幅に縦に切り、根元は繊維を断つように5ミリのいちょう切りにする
▽油あげは縦3等分の細切りにする
▽米が浸水出来たら、一度ざるに揚げしっかり水けを切り、炊飯器に移す
▽そこに調味料(醤油とみりん)を先に加え、次にだし汁を2号のメモリまで注ぎ入れる
▽さっと全体を混ぜ合わせてから、油あげと竹の子を全て上に加える
▽炊飯器をセットしてスイッチを押す(浸水しているので、普通コースで炊いてOK!)
▽ご飯が炊けたら、さっくりと全体を混ぜ合わせて茶碗に盛り、あれば刻んだ木の芽を少量散らして出来上がり。