電話de詐欺被害を防ぐ 他【新千葉新聞】
- 2021/7/15
- ニュース
新千葉新聞2021年7月15日発行
電話de詐欺被害を防ぐ
キャッシュカード交換の受け子から守る
木更津警察署 畑沢郵便局に署長感謝状
木更津警察署(宮下雅美署長)は今月13日、電話de7詐欺を未然に風情だとして、木更津畑沢郵便局・鳴川貴美局長(48)に対し、署長感謝状を贈り敬意を表した。
これは、先月24日(木)午後零時ごろ、同局に市内居住の女性(80歳代)から電話で、貯金残高の問い合わせがあったことから、対応した鳴川局長はこの女性に詳細を尋ねたところ「市役所から還付金の連絡が来たので口座番号は教えたが、入金されたか確認したい」とのことで、局長は電話de詐欺を確信し、女性に対し、「来訪者があっても決して通帳やキャッシュカードを渡さないように」などとアドバイスとした。
この女生徒の電話の最中に女性宅のインターフォンが鳴り、電話をつないだまま女性が対応すると、来訪者はまさに受け子で「キャッシュカードを交換する」などといったことから、女性は直前の局長からの忠告通り交換を断ると、受け子は犯行を諦め、いずれかに立ち去ったという。
女性はこの後、局長に状況報告を行い、被害に遭わずに済んだと感謝したという。
局長は同県を木更津警察署に報告し、再発防止にも貢献した。
宮下署長は「日ごろからの高い職業意識のおかげ。電話だけの対応での被害の未然防止は初めてのケースで有り難い」、などと根気強い対応に感謝した。
鳴川局長は「金額的には少額だったかもしれないが被害を防ぐことができ良かった」などと安堵の表情を見せた。
木更津署管内では、6月末現在、10件約2500万円の被害が報告されている。
たつみ工業(株)が進出
金属サンドイッチウレタン断熱パネルの製造
かずさアカデミアパーク 立地協定書を締結
「かずさアカデミアパーク研究所等立地推進協議会」(会長・千葉県知事=熊谷俊人)は、このほど、たつみ工業株式会社(本社・神奈川県川崎市)のかずさアカデミアパーク(木更津市)への立地を決定し、千葉県および同協議会の3者間で「かずさアカデミアパークへの研究所等の立地に関する協定書」を締結した。
たつみ工業(株)(代表取締役社長・岩根弘幸)は、昭和37年4月に設立、金属サンドイッチウレタン断熱パネルの製造・販売事業を行っており、資本金7000万円(令和3年5月)、売上高4億6800万円(令和元年度)、従業員数は35人(令和3年5月)。
かずさアカデミアパークでの立地計画によると、かずさDNA研究所の向かい側の研究8(協立化学産業(株)の土地を使用)で、敷地面積43.377平方メートル(約4.3ヘクタール)に、向上・事務所等(延べ床面積約6,860平方メートル)を建設、業務用プレハブ冷凍冷蔵庫やクリーンルーム等に用いられる金属サンドイッチウレタン断熱パネルの製造・開発を行う。
従業者は24人を予定。
着工は今年7月、稼働は令和5年3月を予定している。
当地市の渡辺芳邦木更津市長は、「このたび、かずさアカデミアパークに、コンビニエンスストア向け冷蔵庫の金属サンドイッチウレタン断熱パネルの製造・販売事業に取り組んでいる『たつみ工業(株)』の進出が決定したことを大変嬉しく思う。本市への立地決定にあたりましては、御社の主要顧客先が関東エリアであることから、本市が保有する交通インフラ等の立地特性が評価されたものと考えている。新型コロナウイルス感染症の影響が続く経済状況の中で、新たな企業が本市へ進出されることを歓迎するとともに、本市の地域振興並びにかずさアカデミアパークの魅力を益々高めていただけるものと期待している」とのコメントを発表した。
署長に信本氏
木更津税務署移動
国税庁の人事異動が10日に発表された。
地元関係では、嶋田登木更津税務署長が退職し、新木更津税務署長に、札幌審判所審判官の信本(のぶもと)努氏が就任する。
詳細は後日掲載する。
他飛行場へ飛行し初訓練
陸自木更津駐屯地 暫定配備のオスプレイ
木更津市は13日、陸上自衛隊木更津駐屯地に暫定配備されている輸送機V-22オスプレイに関し、防衛省は同日、木更津駐屯地以外の飛行場などに飛行することを明らかにしたと、と発表した。
この日、防衛省職員が同市役所に、渡辺由駆使市長と重城正義市議会議長を訪問し、オスプレイの今後の運用について説明した。
それによると、これまでm木更津駐屯地、道場周経路、同周辺空域と洋上の飛行を行っていたが、今後、要員の教育訓練等のため、順次、段階的に、他の陸・海・空の飛行場等への飛行を行うことになる。
また、国内における操縦士等の養成、部隊訓練等を開始する予定。
V-22は、17機の配備を予定しており、今後、機体納入に合わせて順次配備していくが、このうち7機については、昨年7月から今年5月にかけて木更津駐屯地に到着した後、陸上自衛隊として運用していくため、隊員の手によって一つ一つの部品を点検・整備している。
現在、機体や日本独自の仕様となっている搭載装備品等の機能・特性を確認するための試験を行っており、今年11月ごろ終了予定。
木更津駐屯地以外の飛行場等での訓練等の概要は、
▽離着陸訓練(離陸及び着陸の操縦、技法を習得する訓練)
▽編隊着陸(複数の機体が同時に着陸を行う)
▽計器侵入
▽航法
▽計器航法
▽射撃訓練等(航空機搭載用機関銃による射撃訓練等)
など。
木更津市の渡辺芳邦市長は、「本日、陸上自衛隊V-22オスプレイの今後の運用について説明があった。今後とも同省に対し、陸上自衛隊V-22オスプレイの安全な運用と適切な情報提供を求めていく。引き続き、市民の安全・安心を第一に考え、市民の負担を軽減できるよう、基地対策に全力で取り組んでいく」とのコメントを出した。
君と袖各11人、木と富各1
13日県発表コロナ 10代及び10歳未満
県によると、君津地域では13日、4市全てで新型コロナウイルス感染が確認された。
新規感染者は計8人。
内訳は君津市と袖ケ浦市が各3人、木更津市と富津市が各1人。
このうち半数の4人が10代及び10歳未満の児童・生徒(未就学児含む)で、いずれも感染経路は同居家族となっている。
当地域の新規感染者は次の通り。
①職業等②推定感染経路③検査確定日
【木更津市】
▽60代女性①無職②同居家族③12日
【君津市】
▽50代男性①会社員②不明③12日
▽20代女性①会社員②不明③12日
▽10歳未満男子(無症状)①児童・生徒②同居家族③12日
【富津市】
▽10歳未満女児(無症状)①未就学児「2同居家族③12日
【袖ケ浦市】
▽40代女性①会社員②同居家族③12日
▽10代男子①児童・生徒②同居家族③12日
地元4市の同日現在の累計感染者数は、木更津市が710人、袖ケ浦市283人、君津市281人、富津市139人となった。
けんないでは 同日、180人の感染が判明。
同日現在の累計感染者数は42338人に増えた。
死亡者は718人と変わらない。
『稲村喜勢子の旅日記』
刊行委員会が発刊 江戸時代の国学者で歌人
江戸時代後期の国学者で歌人の稲村喜勢子著書「稲村喜勢子の旅日記」を読み解いた集大成、『道の行きかひ~稲村喜勢子の旅日記~』がこのほど、稲村喜勢子日記刊行委員会(藤平敏雄代表)により刊行された。
「稲村喜勢子(1790~1860)」は、寛政2年生まれ。
上総(かずさ)飯野藩(現・富津市)医稲村君玉の妻。
江戸の岡田真澄(1783~1838、江戸時代後期の国学者)に師事。
江戸や房総近辺を中心におおくの旅日記をしるした。
万延元年5月3日、71歳で逝去。
著書に『はこね日記』『かしま日記』『野辺の露』など多数あり。
藤平氏は稲村喜勢子の日記を読むきっかけとなったことを「あとがき」で詳しく記している。
~4,5年前、西上総文化会でやまがら企画の上杉義隆さんとの談笑の折、互いに『君津郡誌』で紹介されている稲村喜勢子に関しんうぃ持っていることを知る。
さらに君津郡誌には、国学者、岡田真澄の『上総日記』が引用され、また喜勢子の諸作品は、富津織本家に残されているとあった。
そして偶然に、上杉さんは眞澄の『上総日記』に注目し、私は残されているとされた喜勢子の作品群に関心を向けていた。
その後上杉さんは、『上総日記』を国会図書館で見つけ、きさらづ古文書サークルなどの協力を得ながら、その解読の成果を平成30年、『岡田真澄著 上総日記』として刊行した。
しかし、その翌年上杉さんは鬼籍に入られた。
本所の観光は、上杉さんの同所に背中を押されたように思え、ここに発刊に至ったことは、暗黙の約束を果たしたような安ど感がある。~と、その経緯や心境を語っている。
さらに富津織本家、きさらづ古文書サークル及びその有志の方々、木更津選択寺など多くのご協力のお陰と深く感謝している。
同誌は、「実際の日記文」、「読み下し文」、「補注」、「旅程案内」などの順に7つの日記などが解読・紹介されている。
旅程案内では地図や写真等も盛り込まれ、当時と現代が比較対象できる構成で一層興味を引き立てている。
巻末に記載されている協力者一覧の方々に改めて敬意を表したい。
同誌は藤平俊雄代表の自費出版だが、「三友社書店」木更津市文京1-1-16(TEL0438-22-2760)で販売されている。
定価は1800円(税込み)。