威勢の良い初競りの声 他【新千葉新聞】

新千葉新聞2024年1月6日発行

威勢の良い初競りの声

魚市場と青果市場で「初荷式」を実施
木更津市公設地方卸売市場 安全な安定供給で

君津地域住民などの台所を預かる木更津市公設地方卸売市場(市場長・高橋雅子)で5日(金)、1年の商いの初めである初競り(初セリ)が行われ、威勢の良いセリでスター卜した。
この日、日の出前の午前6時から魚市場で、午前6時30分からは青果市場で順次「初荷式」が開始された。
青果市場では「初市式」として、大一木更津青果(株)の碓井宏代表取締役が、1日に能登半島地震が発生し、多くの被災者に謹んでお見舞いを申し上げるとしたうえで、「令和2年から猛威を振るったコロナも新しい局面を迎え、収束の方向へ向かいつつある中、この重要な生鮮食品を扱う以上、予断を許さない状況だが、今まで以上に安全対策に力を入れて対応していくのでご協力いただきたい。地域に密着した必要とされる業者として、安全・安心、しかも安定供給、適正価格で不安を払拭していく。大一青果は地域の食料の重要な拠点として頑張っていきたい」などと新年の挨拶を行った。
続いて施設開設者の渡辺芳邦木更津市長)が、「厳しい状況の中、地産地消に力を入れ、消費者に安全で安心な生鮮食料品などを安定供給するという市場の役割を果たすため、円滑な管理運営に努めるとともに、将来にわたる運営について、市場の経営戦略の策定に取り組んでいく」とし、木更津綜合食品協同組合の和田正美理事長も、「今年辰年はパワーとエネルギーの年で挑戦する年。食の安全を守り、今年1年の商売繁盛を願う」と年頭の挨拶。
その後、大一木更津青果(株)役員の鶴岡靖氏による威勢の良い手締め(三本締め)で輝かしい年を祈念した。
笹竹につけた「祝初荷大一青果」ののぽりがはためぐ「初競り」には例年同様、八百屋、小売店や料亭関係者など多くの買受人が出席、競り人の、「小松菜いくら~」「白菜いくら~」などの掛け声と共に、豊富に揃った新鮮な野菜・果物・花類など地場・近郊から集まった産物を次々とセリ落としていた。
同青果市場には、木更津綜合食品協同組合と木更津青果商協同組合、金港青果商協同組合の3つの組合が入っており、買受人の登録は、君津地域四市と市原・館山・南房総各市に、豊富に揃った新鮮な野菜・果物・花類など地場・近郊から集まった産物を次々とセリ落としていた。
同青果市場には、木更津綜合食品協同組合と木更津青果商協同組合、金港青果商協同組合の3つの組合が入っており、買受人の登録は、君津地域四市と市原・館山・南房総各市と鋸南町等を含み、令和5年3月31日現在で、青果部193人、水産物部は110人の合計303人。
一方、魚市場の、この日の午前5時に、東京湾や近海で捕れた魚の「初競り」が行われた。
午前6時からの魚市場での「初荷式」では、荒井弘導木更津魚市場(株)代表取締役が「生産者の経営や生活を守ることが大事で、組合員や生産者と一体となつて、思いを一つにして、厳しい状況を乗り越えていきたい」と挨拶。
渡辺市長は「今年は災害の中、初荷式を迎えたが、この地域は一刻も早く、普段の生活に戻ってほしい。昨年は、コロナ禍の一昨年に比べ、魚市場の取扱量も増えた。今後の当市場の検討を進めており、実現可能な考えで計画しているが、今年中にそれを完成させたい。気候の変動の中で課題はあるが、集出荷の拠点としての当市場の役割は、ますます重要性が増しており、新鮮な魚や水産物の安定供給と市場の活性化に向け努力していく」と挨拶し、魚市場の繁栄を祈念した。
買受人代表の木更津鮮魚商協同組合・平野保夫副理事も「今年は、水産業の飛躍の年にしたい。よろしくお願いします」と祝辞を述ぺた。
席上、木更津市の伊藤昌宏経済部長や大岩房之経済部次長、高橋雅子市場長も紹介された。
最後に、(株)木更津魚市場役員による手締め(魚河岸一本締め)で大漁を祈念して、令和六年の新年を祝った。

勇壮に「梵天立て」

国の記録選択無形民俗文化財に指定
木更津市中島海岸 あす若者が厳寒の海で

木更津市中島の「中島区文化財保存会」(会長・篠田芳夫)による『令和六年梵天(ぽんでん)立て』が、あす7日(日)午前7時から、O度近い寒さのなか、中島海岸(中島4421、金田漁業協同組合事務所の裏の海)で行われる。
梵天立ては、江戸時代から中島区に伝わる正月七草の伝統行事で、平成4年に国の記録選択無形民俗文化財に指定されており300年以上の伝統を誇る。
この年に成人を迎える若者が中心となる一種の成人儀礼としても行われている。
同行事は日の出と共に、同地区内にいる出羽三山の信仰行者が祈祷、ほら貝を吹き鳴らすなか、同地区(6地区)のさらし木綿の下帯姿の裸の若者たちが、それぞれ5メートル前後の新しい真竹の先に御幣をつけた『梵天』を、厳寒の海に立て、漁業大漁・五穀豊穣・天下泰平・船中安全・家内安全等を祈るもの。
今回は、中島地区の(町内で、浜戸(はもと)新町(しんちょう)、鯨地区、中宿、下宿、東(ひがし)の16人が、2~3人位で1組になり、海に入り、順を追って梵天を沖合いへと立てていく。
地区別は、たすきの色で見分けられる。
海岸では行人(ぎょうにん)たちが般若心経を唱え、浜大漁・五穀豊穣などを祈願する。
この梵天立ての民俗行事は、出羽三山信仰の象徴で、元禄年間に中島の沖に難破船がありその船の錨(いかり)が流失して、船の人は中島部落の人達が盗んだという嫌疑をかけた。
部落の人達はその潔白を証するために出羽三山の行者達に祈祷を頼んだところ、満願の日に土砂に埋まっていた難破船の大錨が砂中から浮き上がってきた。
その神助けに感謝するため、伝統として300有余年を経た今日まで行われている。
当日は区長による甘酒の接待もある。
また令和5年度「変容の危機にある無形の民俗文化財の記録作成事業」として、文化庁から委託されたキャノンマーケティングジャパン(株)が映像制作等を行う。

災害義援金等

木更津市赤十字奉仕団

木更津市赤十字奉仕団は先月15日、日本赤十字社の「令和5年台風13号災害義援金」に65,000円、「ウクライナ人道危機救援金」に12,000円を寄付。

馬来田国造カレンダー

望陀塾の野口義信氏ら 古代から現代へを製作

木更津市観光協会会長で、西上総文化会常任理事、地元史研究会 涸垢(もうだじゅく)」代表の野口義信氏(写楽館、木更津市中央)は、昨年の「令和5年カレンダー《西上総松下村塾》」に続き、「令和6年カレンダー《馬来田国造(うまくたのくにのみやつこ)古代から現代へ》(A2判)」を製作した。
これは『木更津ふる里再発見シリーズカレンダー』第28号となる。
今回のカレンダーの内容は、~古墳時代には馬来田国造が、小櫃川流域である現在の木更津市と袖ケ浦市のほぽ全域、そして君津市の一部をおさめていた~、などと、当時の当地域の様子が分かりやすく解説されており、賚重なもので、写真版には当時の地域図や古墳からの出土品、金鈴塚古墳出土の可憐な「金鈴」なども印刷されている。
同カレンダー・は約2,000部作成され、木更津市教育委員会や公民館、社会教育委員、公民館運営審議会委員、中郷地区、君津地域四市の小中学校などに寄贈しており、野口氏は「次代を担う人材育成のために、郷土の歴史や古人の偉業などを知り、誇ひとしてもらいたい」などと話し、「在庫に限りはありますが、興味のある人には差し上げます」と話している。
問い合わせは、望陀塾(写楽館内)℡0438-23-2525へ。
カレンダー製作協力者は次の通り。(敬称略)
▽製作=望陀塾(野口義信・遠山鎮宏・渡邊弘己)
▽取材協力=宮本敬一・安田弘雄・渡辺九貴・分目茂、
▽資料提供=宮本敬一

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