木更津伝統伎芸を守る会 他【新千葉新聞】
- 2023/11/19
- ニュース
新千葉新聞2023年11月19日発行
木更津伝統伎芸を守る会
芸者衆が日ごろの稽古の成果見せる
花柳界を支援 「秋のおどり」開催
伝統芸能・文化を伝承する木更津の花柳界を活かした街づくりとその育成を目的に活動している花柳界への支援団体、「木更津伝統伎芸を守る会(会長・池田庸木更津商工会議所会頭)」(はなまちサポーターズ)の、芸者衆による『秋のおどり』が、17日(金)午後6時からワシントンホテル木更津で開催された。
同守る会は平成25年8月に発足し、今年で11年目を迎えている。
来賓として、渡辺芳邦市長、小暮眞也氏(浜田靖一衆議院議員秘魯)、粕谷智浩袖ケ浦市長、鶴岡大治市議会議長、田中幸子副市長、荒井弘導初代会長などのほか、高橋浩県議、三上和俊市議、野口義信観光協会長など、約85人が出席した。
挨拶に立った池田会長は、「日本には四季があり、特に秋は情緒がある。木更津芸者衆の秋のおどりを楽しんで、日本の情緒を堪能してほしい。今夜は日ごろの稽古の成果を味わって、会員同士の懇親の場にしてほしい」などと協力を願った。
来賓挨拶で渡辺市長は「はなまちサポーターズで運営されている夏に続いての秋のおどりの会、芸者さんの役割でこの時間を大切に、楽しく過ごしたい。新人市議も六人出席しているが、ともに市政を活発に進めていきたい」などと述べ、小暮秘書は「次世代に胯れる木更津市へ邁進しているが、伝統文化の継承を忘れてはならない。長年大切にしてきたこの伝統文化を守っていきたい」と挨拶した。
粕谷市長も「コロナ禍から3年余り、古くから大事にしてきた伝統芸能で、困難に打ち勝ち、街を明るくしてきたこの会である。今日は楽しませていただきます」などと祝辞。
市議会を代表して鶴岡議長は、「娯楽の超過で古くからの伝統芸能は後退している傾向にあると聞いているが、歴史を守り続けているこの会に敬服する。木更津の花柳界を取り戻すことを望み、大いに応援していきたい」などと祝辞を述べた。
来賓の挨拶後、芸者衆を代表して「若寿」の小若姐さんが「現在、芸者衆は7人ですが、今日は一生懸命つとめさせていただきます」と挨拶した。
続いてのオープニングでは、まず「娘道成寺チンチリレンの合方」を三味線演奏、2人の踊りと三味線で「紅葉の橋」を優雅に踊って見せ、そのあと三上和俊副会長の「芸者衆頑張って!」の発声で乾杯した。
芸の披露では、「亰の四季より真葛ヶ原」や「木更津小唄」、「深川くずし」を艶やかに踊り、フィナーレは「木更津甚句」で盛り上がった。
中締めは田中副市長が行った。
優秀賞に鈴村崚さん畑沢中学校2年
作文コン県審査 題は『地球の裏で』
「第73回全国小中学校作文コンクール」(読売新聞社主催、文部科学省ほか後援)の県審査がこのほど行われ、小学校低学年、同高学年、中学校の3部門で入賞作品計19点が決まった。
最優秀賞の3作品は中央審査に進む。
応募総数は小学校低学年29点、同高学年37点、中学校120点。
優秀賞は各部2点の計6点、佳作は小学校各3点と中学校4点の計10点が選ばれた。
地元関係では中学校の部・優秀賞に『地球の裏で』の鈴村崚さん(木・畑沢中2年)が入賞した。
鈴村さんは小学2年の途中から4年以上を過ごしたブラジルの体験を書いた。
木更津総合男子が11連覇
ソフトテニスと空手道 空手道は拓大紅陵制す
「千葉県高等学校新人体育大会」のソフトテニス競技と空手道競技がこのほど行われ、地元勢が大活躍した。
ソフトテニス(白子サニーテニスコート)では、木更津総合が男子団体で11年連統20回目の優勝に輝き、男子個人も同校の道祖土・原田組が制した。
空手道(県総合スポトツセンター武道館)では、拓大紅陵が男子団体形と女子団体組手5人制を制覇。
個人でも男子個人組手68キロ級で岩下佑輔選手(拓大紅陵)、同76キロ超級で森一真選手(木更津総合)、女子個人組手48キロ級で岡村咲穂選手(拓大紅陵)、同66キロ級で黒澤朱音選手(拓大紅陵)が優勝し頂点に立った。
反社会的勢力対応研修会
君津信用組合 県警察本部の協力で
君津信用組合(理事長・平野文彦、本店・木更津市潮見)は12日(火)午後1時10分から3時15分まで、本店の4階大会議室で、千葉県警察本部の協力を得て、反社会的勢力対応研修会を開催した。
テロ資金対策やマネロン(マネー・ローンダリング)を含む組織的な犯罪対策については国際的にも大きな課題として対応が求められている。
資金面から組織犯罪や犯罪行為の撲滅を目指す必要があるため、君津信用組合では、第一線で組織犯罪対策に取り組む千葉県警察本部刑事部組織犯罪対策本部組繊犯罪対策課の警部2人を講師に招き.全店の店長とテラー係を集めて同研修会を開いたもの。
当日は本部役員及び管理職、15店舗店長とテラー、合計36人が参加。
「組織的犯罪処罰法の改正と犯罪収益対策」(林保充警部)及び「マネー・ローンダリング犯罪の手口と疑わしい取引の事例」(根本裕之警部)を演題とする講演に真剣に耳を傾けた。
講演内容は-金融機関は顧客などの本人特定事項等の確認、取引記録の保存、疑わしい取引の届出等を行うことで、犯罪に利用される口座開設の未然防止、そして預金口座が犯罪に利用された恐れがあると判断した場合には、「疑わしい届出」を行うことで捜査機関が情報を得て犯人検挙に繋がる-など事例を基にして分かりやすく、参加者にとって、とても理解しやすく有意義な研修会となった。
同信用組合は-今回の研修会は当組合の預金口座が不正に利用されることがないように金融機関としての社会的責任と公共的使命を果たし、組合員、顧客及び地域社会から信頼され公正で健全な組合を目指すことを目的に実施した-としている。
社説
認知症カフェ
「認知症カフェ」は、オランダで始まったアルツハイマーカフェが起源。
日本では2015年(平成27年)に発表された「新オレンジプラン(認知症施策推進総合戦略)」の一環として、~認知症になっても安心して暮らせる地域~づくりのために始まった。
認知症カフェは、ケアラーズ(介護者)カフェ、オレンジカフェなどとも呼ばれている。
認知症の人同士やその家族、介護や福祉などの専門職の人、地域住民、誰でも参加できる集い・交流の場である。
その形は様々だが、同じ境遇の介護者同士のつながりや、専門職の人に相談できる場でもあり、認知症について詳しく知ることもできる井戸端会議のような場所である。
全国にはおよそ6,000か所位設置されており、君津地域4市にも、それぞれの地域性などを活かした認知症カフェが設立されている。
木更津市には4か所、富津市には7か所、君津市は3か所、袖ケ浦市も3か所(令和5年11月現在)ある。
同カフェは、一般の人々の認知度はそう高くないが、認知症について詳しく知りたい、学びたい、考えたい、認知症になっても安心して暮らしたいなどと思う人々の集いの場であり、子どもから若者から高齢者まで、同じなやみを持つ人々が気軽に立ち寄れる場。
100円~200円くらいで、コーヒーなどを飲みながらおしゃべりしたり、講話を聴いたり、様々な情報収集も出来る。
利用するのに事前申し込みは、ほとんど不要、喫茶店やカフェを利用する感覚で訪れるとよい。
紹介者も不要、入り囗で「初めてです」と一声かければ、即、歓迎され、そこでは必ず誰かと話をする機会がある。
特に日常生活で不安、気掛かりなことも専門職が解決の糸口を見つけてくれ、人に話せない事でも秘密厳守で対応してくれる。
まずは市の高齢者支援課や地域包括支援センターに、「認知症カフェはどこにありますか」と聞くことが第一歩。
詳しく教えてくれる。